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底地辞典

賃料不払による借地契約の解除

紛争の経緯

X:土地の貸主(所有権者)
Y:土地の借主(借地権者)

 昭和21年の本件借地権の原始において、賃貸借契約書に「賃借人において賃料の支払を延滞したときは賃貸人は通知催告を要せず直ちに賃貸借契約を解除することができる」とありました。その後、相続等によってXとYがそれぞれ貸主・借主となりました。昭和27年頃からYは地代を常に滞納気味で、初めのころは1,2か月分、後には4,5か月分を滞納しては、まとめて支払うような状況であったようです。昭和33年頃、Yが地代を4か月分(昭和33年12月分~昭和34年3月分)を滞納した時に、Xは昭和34年4月に書面をもって、催告をすることなく、本件土地賃貸借契約を解除する旨の意思表示をしました。

判決と考察

 争点は無催告解除の特約が有効かという点ですが、裁判所はこの効力を認め、Xの請求を認容しました。主文は以下の通りです。  「借地法11条の規定(借地権者に不利なものは無効とする)は、土地賃借人の義務違反である賃料不払の行為をも保護する趣旨ではない。したがって、土地賃借人に賃料の不払があった場合には、賃貸人は催告を要せず賃貸借契約を解除できる旨の所論特約は、同条に該当せず、有効である」  ただし、数か月滞納の事実が一度だけのような場合には借地契約の解除は難しいようです。今回の事案については、Yが長きに渡り滞納を繰り返してきたことが考慮されているようです。