facebookページはこちら!
「いいね」を押してね

底地辞典

用法違反

紛争の経緯

X:土地の貸主(所有権者)
Y:土地の借主(借地権者)

 XとYの間において、普通建物所有目的の借地契約が成立しており、借主(借地権者)Yは軽量鉄骨造の建物を建築する旨承諾を得ていました。かつ、これを証するために弁護士立ち合いのもと、公正証書が作成されました。公正証書には、右用法に違反する場合には、催告なくして本件賃貸借契約を解除しうる旨の特約がなされていた。しかしながら、Yは、Xに何ら連絡や協議をすることなく、本件土地上に重量鉄骨造の建物を建築しました。当該建物は、堅牢性・耐火性・解体収去の困難性のいずれの観点においても、約束していた軽量鉄骨造の建物より上回るものであったので、XはYに対して本件賃貸借契約を解除し、建物収去土地明渡、及び建物退去を求めました。

判決と考察

 建築された重量鉄骨造の建物は、堅牢性・耐火性・解体収去の困難性のいずれの観点においても特約で定めた軽量鉄骨造の建物より上回るものであり、特約に反するものである。また、弁護士関与のもと公正証書を作成し、特約の徹底を図っているにも関わらず、Yはなんらの通知も協議もせず本件建物の建築を強行したことはXとYの信頼関係はYの背信行為によって、すでに破壊されたものと解すべきである。よって、Xの請求(建物収去土地明渡請求)を認める。  このように、地主と用法において取り決めがしっかりなされている場合において、地主との約束を無視して建物を建築してしまうと、用法違反で契約が解除されてしまう場合があります。しかしながら、同じように用法違反の建物が建築されてしまった場合にも、異議を述べることなく地代を受領してきたというような場合には、暗黙の合意があったとみなされ、後々用法違反を指摘することは難しいようです。約束と違う建物は建築してはいけませんし、約束と違う建物が建築された場合には、遅滞なく異議を述べる必要があるようですね。